「ノイズキャンセリングってよく聞くけど、どういう仕組みなの?」
「人体に有害じゃないの?」
と思ったことはありませんか?
結論から言えば、ノイズキャンセリングに危険性はありません。
それどころか、ノイズキャンセリングを使わずに、周りがうるさいからと音量を上げてしまうと騒音性難聴の危険があります。
ノイズキャンセリングって耳に悪影響があるの?
最近はノイズキャンセリングのイヤホンやヘッドホンがどんどん増えてきています。周りの騒音を除去して、音楽だけを聴ける機能ですね。
機能はすごくてよく売れているんですが、その反面、耳に有害じゃないのか心配になる人もいるようです。
ノイズキャンセリングの仕組み
ノイズキャンセリングはどうやって騒音をカットしているのでしょうか?
ノイズキャンセリングの仕組みは、ソニーのホームページ「ノイズキャンセリングとは」に載っているので、それを紹介しましょう。
物理を勉強した人は覚えていると思いますが、「音」というのは「音波」、つまり「波」のこと。
騒音だろうがモーツァルトの音楽だろうが、その正体は全て波なわけです。
で、波というのは、逆位相の波をぶつけることで相殺されます。
すごく簡単に言うと、プラス1にはマイナス1を足したらゼロになるし、マイナス3にはプラス3を足したらゼロになりますよね。
このような関係が波の世界にもあり、プラス1に対するマイナス1や、マイナス3に対するプラス3の波を逆位相の波というわけです。
ノイズキャンセリングは、騒音の波だけを探し出し、それに対する逆位相の波を発して騒音を相殺します。
音楽の波に相殺されずに残るので、騒音だけを消し音楽を残すことができるということです。
要するに、ノイズキャンセリングの正体は音波。
ノイズキャンセリングがやっているのは、騒音と逆位相の音波を発しているだけなんです。
音楽を聞いても有害ではないのと同じように、騒音と逆位相の音波そのものが悪影響を及ぼすことはありません。
難聴の危険性について
イヤホン・ヘッドホンで起こりうる健康被害としては、難聴があります。
これはノイズキャンセリングに限らず、すべてのイヤホン・ヘッドホンの使用で起こりうるものですし、ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンだと難聴になりやすくなるわけではありません。
ですが、むしろノイズキャンセリングは難聴の危険を減らしてくれます。
イヤホンやヘッドホンで大音量の音楽を聞き続けると、イヤホン難聴・ヘッドホン難聴になり
- 音が聞き取りずらくなる
- 耳鳴りがする
- めまいがする
などの症状が出てきます。
イヤホン難聴が増えている!
「難聴って、イヤホンから音漏れするぐらいの大音量じゃないとならないんでしょ?」
と思うかもしれません。
「普通の音量でしか聞いてないから大丈夫」かと思いきや、実はそれが危ない。
騒音の中で音楽を聞いていると、知らず知らずに音量を上げていることがあるからです。
例えば飛行機の中。
機内で映画を見たことがある人は分かると思うけど、音量を最大にしてもセリフが聞き取りづらいことがよくあります。
でも映画の音量が小さいわけではない。エンジン音がうるさすぎるんです。
騒音のせいで気づかないだけで、実は大音量を聞いているんです。
僕がこのことに気が付いたのは、ノイズキャンセリングイヤホンを使ったから。
騒音をシャットアウトすることで、小音量でもクリアに聞き取ることができました。
逆に言うと、今までは知らないうちに大音量を聞いていたということ。
かなり危ないことをしてたんだと実感し、ぞっとしました。
実際にノイズキャンセリングイヤホンを使って飛行機に乗った記事はこちら:
飛行機に限らず、うるさい場所で音楽や聴いたり映画を見たりすることは日常生活でよくあります。
電車やバスでの移動中も騒音だらけだし、家やオフィスでさえ周りの人の話し声や工事、家電、道路など騒音の原因に満ちあふれています。
こんな状況で普通に音楽が聴けるということは、騒音を打ち消すくらいの大音量を聞いで聞いているということになります。
通常の音量のつもりが、めちゃめちゃ耳に負担をかけているわけですね。
こう考えてみると、多くの人は難聴の危険にさらされていることになります。
実際、WHOによると世界中で11億人の若者が難聴のリスクを抱えているとのこと。
WHO | 1.1 billion people at risk of hearing loss
若者だけでも11億って。。。かなり深刻。
電車・バスでの通勤で毎日音楽を聞いている人は本当に注意した方がよいです。
難聴の危険を減らすためのノイズキャンセリング
僕がノイズキャンセリングイヤホンを手放せない大きな理由が、単に騒音をシャットアウトできるというだけでなく、それにより難聴対策ができるからなんです。
飛行機や電車の中であろうが、オフィスがうるさかろうが、ノイズキャンセリングをオンにすることで音量を最小限にできる。
知らず知らずのうちに大音量を聞き続けてしまい、難聴になるリスクを抑えてくれます。
一旦難聴になってしまうと、元には戻りません。
特に通勤時間に音楽を聴く人、よく飛行機に乗る人、毎日何時間も音楽を聞く人は、気を付けないと難聴になる危険性が高いです。
多少聞きづらくても音量を下げて我慢するか、ノイズキャンセリングを使って最小限の音量にとどめましょう。
ノイズキャンセリングの危険性
上で見たようにノイズキャンセリング自体には危険は無く、むしろ耳にかかる負担を軽減できますが、1つだけ命にかかわるほど危ないことがあります。
ノイズキャンセリングをオンにしたまま道を歩くことだけは絶対にやめてください。
騒音除去効果がすごいので、車の接近にもかなり気づきにくくなり、非常に危ない。
本当は道ではイヤホン自体しない方がいいと思うけど、ジョギング中とかにどうしても音楽を聞きたいなら、ノイズキャンセリングを切ること。これ絶対守って!
まとめ
ノイズキャンセリングを入れたまま歩かない!
これさえ守れば、ノイズキャンセリングイヤホンは悪影響がないどころか、健康被害のリスクを減らしてくれます。
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